『そ…そんなにひどいの…か……?』





『紘史がお嬢に助けを求めに行った日。怪我してんだろ…?』





『あぁ。そう聞いた。』





『あの日も、病院のわきで倒れて、死ぬ寸前だったらしい。自分で電話してきて、誰にも言わないかって聞いて…誰かに言うって言ってたら、きっと……。』





『きっと…?』





『今は、この世にはいなかっただろうな…。でも、紗波は、次の日には目を覚まして、大学にも来てた……。それから、毎日休まずに。』