あたしが家に着き、部屋へ行くと、幸人が地下通路から中込を連れてきていた。 『中込!久しぶりぃ♪』 『水城!元気だったか?』 懐かしくて懐かしくてたまらなかった。 あの時、もしも富谷の両親が自殺をしてなかったとしたなら、この場所に富谷もいただろうか。 いや…あたしが、お嬢になることもなかったんだ。 そしたら、今のあたしはいない…か……。 『元気だったよ!中込は元気だったぁ?』