すると、聞こえたのか春は、チラッとこちらを見ると、少し微笑み立ち上がった。 サポーターからは、 『ワァーーー!!!!!』 という歓声があがっている。 『春!!あたしに、見せてよ↑凄いサッカーってやつを。』 皆の歓声の中であたしが呟いた一言は、聞こえるはずがないのにも関わらず、春はそっと頷いた。 春のPK。 ボールは綺麗な弧を描いて、ゴールへと吸い込まれていった。