「その国王一家は珍しいストロベリーブロンドだった……妖精の子孫だと言われていたそうだ……クリスの髪の色は今まで生きてきて初めて見る見事なストロベリーブロンド、調べてみる価値はあるな」



すでにその王国は無くなってしまったが、あの娘の身元を調べれば何かが分かるかもしれない。



ルーファスは直感でクリスは滅びた王国の王女だと感じていた。



そこへ執務室の扉がノックされた。



ロイドが出ると沙羅が一人で立っていた。



「サラ様　どうぞ　陛下はおいでになりますよ」



ロイドは身体をずらし沙羅を執務室に招きいれた。



「ありがとうございます　ロイド様」



沙羅がロイドにお礼を言うと真っ直ぐルーファスの元へ来た。



「どうした？珍しいな？」



そう言うと沙羅の顔がいたずらっ子のような笑みを浮かべた。



「キースが連れて来た女の子の事を教えて？」



「情報が早いな？」



「当たり前でしょ～　あたしは王妃なのよ？」



ちょっと得意げな顔になった沙羅は、ルーファスの隣に腰をかけた。