見ていた沙羅とルーファスは目を丸くさせているが、キースは笑った。



「気が済んだか?」



「ふ、不安だったんだからなっ!」



クリスは素直に胸の内を言っていた。



「分かっていたよ」



キースは腕を伸ばしてクリスを抱き寄せた。



「怖かったんだからなっ!」



「それも分かってた」



「お、俺でいいのか?」



「お前みたいな女、俺しかもらう奴もいないだろう」



「い、嫌ならいい!無理に貰ってもらおうなんて思っていないっ!」



キースの腕から逃れようともがく。



「今のは嘘だ、お前が可愛すぎて早く結婚しないと心配で仕方ないんだ」



突然のキースの甘い声にハッと顔を上げる。



蕩けるような甘い笑みを浮かべていた。