「ぁ?もしかして俺を呼んだのか?」


ゆっくりと振り向いた顔は不機嫌そうだ。


「なんだ?ちび」


邪魔をされて機嫌が悪くなったのか低く冷たい声だった。


ちび呼ばわりされて腹をたてたが、この男にとって俺はちびだ。


気を取り直して口を開く。


「お前、あの酒場へ戻る気か?」


「なぜそれを聞く?」


「男たちがお前を襲う計画を耳にしたんだ あそこへ戻るのはまずい」


俺は戻らないように説明した。


赤毛の男の視線が俺の後ろを見る。


「知らせてくれてありがとな だが奴らは計画を早めたようだよ」


その言葉にハッとして振り向いた。