「……でも、取りに行くか?空腹には勝てないだろう?爺さんが使っていた武器はないのか?」



しゅんとなった俺にキースが言う。



「ある!」



俺は戸棚から布にまかれた剣を掴み取り出すとキースに差し出す。



「布が巻かれてあったから山賊に見つからなかったみたいだ」



キースは丁寧に巻かれてある布を外し、剣を取り出した。



「刃こぼれもないな」



「あぁ 爺さんが毎日のように手入れしていた」



使ってもいないのに、いつも大切に手入れをしていた。



「キース、近くにある湧水の所まで行ってもいいか?」



「湧水があるのか?」



「ああ そこで沐浴していたんだ」



クリスは身体を洗いたくて仕方なかった。