俺は黙ったままキースから離れた。


「おい、どこへ行くんだ?」


「木の実でも採ってくる」


そう言うと、俺は今の時期に美味しい木の実を採りに行った。


俺は城へ戻るのか……?


……抵抗してもキースにはかなわない。


結局は城へ戻ることになる……でもそうしたら俺は知らない奴と結婚させられる……。


逃げるか?


別の国に行けばいい。


そうすれば、俺のことを知る奴なんていないだろう。




地面に落ちた木の実を採りながら考えてしまう。



「あ~~~~~~くそっ!」



考えていても仕方ない!



クリスは大きく首を横に振るとたくさんの木の実を持ってキースの元へ戻った。