コクッと頷いて、自分たちの単車に乗り先に学校を出た。



時雨たちが出たのを確認すると、翔からケータイを受け取る。



「霧紅か?」



〈雪さんが直接連絡してくるなんて珍しいじゃないですか。どうしたんですか?〉



「急に悪いな、今から銀狼を潰す」



〈潰すんですか? でもそうして急に?〉



「俺らの学校の大事なやつが拉致られた。そいつを助けるために銀狼を潰す」



雪の口調、声のトーンを聞いて霧紅の声のトーン下がる。



〈なるほど、大体は分かりました。うちらはどうすればいいですか?〉



「まず、霧紅のとこの医療班を貸してくれないか? こっちにも医療班はいるが今人数が少なくてな。今回はけが人が少ないともいえない。それと紫蝶は全員動かさなくていい。できるなら俺たちだけで行きたいが相手は銀狼・・・、一応万が一のために霧紅と菊梨、それと幹部とその下のランクの10人くらいを連れて倉庫に来てくれねぇか?」