門のとこに行くと、煙草を吸っていた朔兄と夜琉兄がこっちに気付いて火を消して、深々と頭を下げた。
「榛弥さん、大智さん、お久ぶりです。お変わりなさそうで何よりです」
代表して朔兄が挨拶をする。
「おう、お前らも元気そうで何よりだ。安心した」
「榛弥さんと大智さんがいるなら安心です。柚をよろしくお願いします」
「任せとけ。柚葵は誰にも傷付けさせねぇよ」
「また鉱さんに顔出しに行くって伝えといてくれや。忙しくて全然行けなかったからよ」
「はい、伝えておきます。では、俺らはそろそろこれで失礼します。お忙しい中お呼びだてしてすいません」
「気にするな。柚葵とお前らの頼みとあっちゃ断るわけにはいかねぇし、お前らの顔も見たかったしな。じゃあ気ぃつけて帰れよ」