この人と一緒に歩いてたら、さっきまで感じてた視線が、いつの間にかなくなっていた。



この人何者? それに、この人どっかで見たことある顔のような……。



「俺は、高梨柊靖(たかなししゅうせい)。君は?」



『月宮柚葵。よろしく』



「よろしく、柚葵ちゃん!僕のことは、呼び捨てでいいから」



『分かった』



「こんな時期に転校なんて珍しいね」



『ちょっといろいろあってね』




ふぅ~んといいながら柊靖は歩いていく。