季節はやっと秋になった。 「最近、りさちゃん疲れてるよね。」 突然真横からいきなり声がした。 「わっ 何、佳奈」 「コンクール近いから? あんま、思い詰めないでよ?」 いや、そうじゃないんだよね… 「佳奈は子供だね〜」 心底呆れたように 美結が会話に乱入してきた。 美結はヴァイオリン専攻。 とても優秀だ。 「いい、佳奈。 音楽の事とは限らないから。」