それから何時間が経った。

…やっと現れた。


あの隠れていた刑事が、仲間を連れてやって来た。


五竜も気がついたのか、俺に隠れろと小声で言った。


いいや?
隠れねぇよ。



「何にします?」



「…オススメを」



「わかりました」



明らかに俺だってばれてるよな。

逃げても仕方ない。

いつかは、こいつらも証拠掴もうと動くだろうし。


「あんた…名前は?」



「慶です。入ったばかりで大変なんですよ」



笑顔で自己紹介をした。

…どうするか。

ここで適当にごまかすか…。