これから先、俺はどんなことがあっても蒼空を離さない。


もちろん、組長を手放すわけにはいかない。


情けでもなく、上司だからというわけでもない。


大切な家族だから。



「笹河さん!」



校門の前で手を振る組長。

俺はまっすぐ、組長に向かって走った。



優しい笑顔で俺を待っている。



握りしめていた携帯をポケットに入れて、組長に抱き着いた。



俺の『居場所』を作ってくれた、大切な『家族』。