千波は、少し泣いていたのかもしれない。

化粧が落ちて…大変なことになっている。


大事だから、もう一度言おう。


大変なことになっている。



「泣きすぎだろ」



「勝手に出るの!止まらないんだからぁ」



呆れていると、蒼空達が出てきた。

笑顔で、周りの奴らに手を降る。


もう少し…もう少し。


どんどん近づいてくる。



「蒼空」



小さな声で呼んでみた。

すると、俺の腕をつかんで引き寄せた。



…なるほど。



自信ありげに近づいてきたのは、この為か。



「あたし、神様とか信じるつもりないけど嘘ついちゃった!笹河さん、あたしを待っていてくれることを誓いますか?」



「…はい、誓います。じゃあ、俺のことを一生愛することを誓いますか?」



「はい!誓います!」



そう言って、誓いのキスをした。