保健室に着くと、保健の先生がいなくて、勝手にベッドに横になる麻波。



「…結局、蒼空さんと別れたんでしょ」



「あぁ」



「蒼空さん、馬鹿だから。ガキで…大切なこと言わないでしょ?」



言わないな。
溜め込むってのが合ってる。


それは俺も同じだ。



「もうすぐ結婚式を挙げるんだってさ」



「そうか」



「手紙読んでないの?」



「取り上げられて、読めなかった」



「ふぅん」



こいつのとこにも手紙来たのか。

結婚式…か。



「行くでしょ?」



「さぁ…どうだろうな」



そんな勇気、俺にあるだろうか。