「紀一、ちょっと組長の相手してくれ」



「えー…」



「ほら、早く」



組長を紀一に渡して、俺はゴリ男達を起こしに行った。



「オラ、起きやがれ」



阿波、何があった?

頭から血って、ゴリ男にでもやられたか?

もしくは、酔っ払った組長にやられたか?


頬を何度かビンタしたが、起きない為、ゴリ男を正気に戻すことにした。



「おい、何暗い…」



「俺、何でだろ。何で俺、疑われたんだろ。何で?」


いや、意味わかんねぇ。



「どうした?」



「嫁さんが泣いて……俺が浮気してるって…」



どうでもいい。

以上。


お前離婚することになったら、盛大に祝ってやるよ。


つか、離婚式やれば行くから。

友人代表で喋ってやるから。