家に着くと、騒音が酷く、組長の泣き声が聞こえる。

あいつら、泣かせやがったな!



「ゴリ男、阿波ァァァ!」



リビングの扉を急いで開けて叫んだ。


…何だ、これは。



組長は、泣きながらサボテンに話しかけていた。

阿波は、テーブルの上で頭から血を流して寝ていた。

ゴリ男は、部屋の隅で体育座りをしてブツブツと呟いていた。


組長からサボテンを奪って、ソファに座らせた。



「笹河さぁぁん」



嬉しそうに俺に抱き着いて擦り寄ってきた。


嬉しいけれど!
喜んでる場合じゃない。


離そうとしても、離してくれない。


…ちょ、マジでヤバい。