そらって…。


「あなたは?」



「笹河慶…」



「よろしく、笹河さん」



ふわりと笑う空。

あぁ、この笑顔も似てる。



ケーキとコーヒーを頼む姿を俺は見つめていた。


どうして。


出会ってしまったんだろう。



どうして。


あいつを思い出してしまうんだろう。



どうして。


同じ名前なんだろう。



どうして……。



ケーキを嬉しそうに食べる空は、やっぱり蒼空を思い出す。




似ていないはずなのに、似ている。