馬ー鹿。
だったら、何で震えてんだよ。



「慶ちゃん」



「は?お前なぁ」



「慶ちゃん、可愛いー」



こいつのノリについていけない。

腕に絡み付くなよ。

相澤を引っ張りながら、職員室へと戻った。


職員室に戻っても、ずっと俺の腕を離さない。



「笹河先生…おめでとうございます」



化学担当の加賀谷が、ボソッと言った。

何が、おめでとうなんだよ!

こっちは、困ってんだからよ!


実験大好きがっ。



「秘薬ならいつでも…」



危ねぇ、あいつ…。

いつか犯罪犯すぞ…。



「慶ちゃん、幸也ちゃん。学校終わったらカラオケ行こうよ」



「俺、パス」



「彼女が待ってるからだよね」



…まぁ、そういうことにしとくか。