戻ってきた高羽を見ると、顔を真っ赤にして泣きそうになっていた。


式が終わってからも、ずっと悲しそうにしていた。



「あんまり気にするなよ」



「でも僕…」



子犬みてぇ…。

可愛いとは思わないけどな。


高羽を励ましながら、職員室に向かった。



これから、新しい人生が始まる…なんて言うと思ったか?


どうせすぐ教師を辞めて、またヤクザに戻るんだ。


両立することはできるが、教師がヤクザなんて…世間が認めてくれないだろう。


とりあえず、入れ墨は隠しておかなきゃな。


まっ、古典なら服を脱ぐ必要もないだろ。


終業式には、ここを去るんだし。