黙っておこう。

いずれ、組長も知るだろう。

今、言わなくたって…。



「笹河さん」



「すみません…ちょっと、悪夢見て…」



「そうなんですかぁ」



組長の伯母さんを語る奴が現れたんだ。


組長を狙ってる。



俺は組長に引っ張られながら、リビングに向かった。



「何か飲みましょう」



「あ…じゃあ、水で」



ソファに座って、ぼんやりとしていた。


組長に水の入ったコップを渡されて、一気に飲み干した。


喉が少しすっきりした。