「…お前…」



「危ない、危ないっ!」



侵入者って…。


スーパーで買っただろう大根でガードした紀一だった。



「…やっぱりね」



俺のベッドに置いてある手紙をじっと見つめてつぶやいた。



「組長さんが教えてくれたんでしょ」



「…ひとりごとを聞いただけだ」



「あーあ。慶も寝たフリなんかするから」



木刀が刺さった大根を床に置くと、俺をベッドに押し戻した。



「蒼空ちゃんは、ちゃんと前を向いて歩いてる。以上っ」



「待てよ、まだ読み終わってない!」



「傷つくのは慶だけじゃないんだよ」



だから何だ。


見てから決める、そんなこと。