微笑んで、俺の頭を撫でたり頬を突く。

熱のことを忘れて、組長の指に集中していた。




「…蒼空さんが手紙送ってきたんですよ…」



…手紙?

蒼空から?



「渡していいんでしょうか…」



悲しそうにひとりごとを言った。


手紙…もしかして、紀一が隠したのか?


組長がこんなに迷ってるってことはきっと紀一に言われたな…。



組長は、ゆっくり立ち上がって出ていった。


俺は起き上がって、上手く働かない脳を必死に動かそうとした。



何故、手紙が?

何故、紀一はそれを隠す?

何故、春香が仕事を持ってきた?


何故…何故…だ?