…何考えてるんだ、俺。
あいつは、もう進んでるのに。



「…笹河さん」



「…あーあ…」


新しい出会いを探すか。


蒼空と重ねないで、新しいやつを探す。



「ありがとな、千波」



「うん」



「でも……泣いてもいいか?今日だけ、さ…」



「うん」



千波は、俺の頭を撫でた。

それが優しくて。
千波に寄り掛かった。


涙を見せないように俯いた。

俺は静かに泣いた。


千波、ありがとう。
今日だけ、だから。


今日だけ、甘えさせてもらうから。