「笹河さん、あたしさ…蒼空以上に好きになった人がいても怒らないから」



「馬鹿なこと言ってんな」



その話はやめてくれと、頭を振るが千波は真剣な顔で見てくる。



「…蒼空から手紙…もらってたんだ」



そう言って、バッグから手紙を5通取り出してテーブルに置いた。





すべて蒼空からの。





俺は1通持って、中から手紙を取り出した。


『千波へ。元気?あたし、今アフリカで生きてるよ!そっちは、どう?』


なんて、普通のことが最初に書いてあった。


『そんなことより!あたし、告白されたんだよっ。アメリカ人で、ライって人に…』



馬鹿か。
お前、英語全く話せないだろ?

そんなやつと付き合ってどうすんだ?


『今度、日本に連れてくよ!』



連れてく?