阿波を睨んでいると、紀一が俺の肩を叩いた。



「慶…あの医者、何やってんの?」



医者…?

あの野郎!!

紀一が勝手に作ったアルバムを読んでやがる!


医者ァ!
んなことしてる暇があんなら、組長の風邪を治せよっ。

一瞬にして治るような薬、作ってこいっ。



「おい、こら阿波。どこ行こうとしてんだ」



「…ちょっと…」



「組長のとこに行く気だな?ふざけんなよ」



組長は熱出て、苦しんでるのにお前の顔見たら爆笑されて、さらに熱をあげちまうだろ!

俺は、阿波を突き飛ばして急いで組長のいる寝室へと走った。