組長はまた眠ってしまった。

…よし、事故だ。


俺はタオルを握りしめて、部屋から出てった。



「組長さん、大丈夫?」



紀一が心配そうに聞いてきた。

だ、大丈夫…だな。

多分。



「とにかく、阿波の医者が来なきゃ、よくわかんねぇよ」



一応、俺も診てもらうか。

あー、もう俺は懲りない野郎だよ。



「…慶ちゃん、随分嬉しそうね」



「はっ!?」



睨むと、頬を指差した。

ま、まさか…さっきの見られたか!?


いや、こいつ下にいたよな?



「めちゃくちゃ微笑んでるんだもんー。何かあったっしょ?」



…んだと、コラ。


まぁ、ばれてないだけマシか。