俺をじっと見てくる。

いや、何だよ。

おめでとうって言ってほしいのか?

絶対、言わないけどな。



「ちょ、待ってよ」



タバコを吸いに行こうとすると、今度は抱き着いてきた。



「はぁなぁせー!!」



「じゃあ、言っ…」



ふ………ふざけんなァァ!!


いきなり抱き着いてきたせいで、倒れ込んでしまった。

そして、キ、キ、キスを!!



「テメェ、唇が腐るだろーが!!」



吐きそう。

死にそう。

いや、もうこいつ埋めたい。


いくら、女としたいからって代わりに俺を使うだなんて…うう…吐き気がする。



「唇奪われたぁぁ!!空ちゃん、助けてー!!」



走り去る紀一。

この馬鹿がっ。くそっ!