どんだけ言っても、頷かない美紀。

千波は俺を睨んでいる。


「今日は帰ってくんねぇ?」



「じゃ、明日来てもいいですか?」



「俺も忙しいから…な」



来ても、俺の心が変わるわけでもない。


どんな美人でも。


どんな天才でも。


蒼空に似てても。



蒼空じゃなければ、好きにはなれない。




馬鹿か、俺。


今頃、そんなこと言って…。



こいつらがいるのに、涙が溢れた。