何とかしなきゃいけないってことくらいわかってるんだ。

でも、それが空にとっていいことなのか…。


「笹河さん?」



バッと振り返ると、蒼空と千波がいた。

心配そうに俺を見ていた。


どちらも傷つけたくない。



「お前ら…」



「で、どうなの?」



千波が壊れた携帯を見つめながら言った。



「ゴメン…」



「優しすぎるのよ。仕方ない。作戦は中止」



千波は俺の肩を叩いて、テーブルにお菓子を並べた。

蒼空は、俺の背中に抱き着いてきた。


「…あたしは、笹河さんの相棒でもあり…か、彼女だから…」


その言葉は、嬉しくて、苦しかった。