優ちゃんと別れて、家に帰る。
そこには清城の指定である革靴…が2つ。
友達でも来てるのかな。
まぁいいけど、
部屋に入り、部屋着に着替えて下に降りた。
まだ6時前なのにいい匂いがする……
我が家はこんなに夕飯早い方だったかな。
「ただいまー」
「あ、おかえり。今日裕ちゃんの友達が来てるのよ。暇なら手伝ってちょうだい」
裕ちゃんとは、私の弟。吉川裕也。
あぁ、だから早いのかと納得して手伝おうとすると、母はチラ、と私を見た。
「今日ご飯は?」
「家だけど」
「出掛ける前に言いなさいよ〜!用意してないわよ?」
「いいよ後で適当に食べるし」
母は「あ、そう?」と即座に引いてくれる。
きっと弟のセリフなら反抗期だの、色々煩いだろうなぁ。
**
「ご飯できたから呼んできてちょうだい」
「ん、」
私は弟の部屋まで行った。ぶっちゃけ長らく会ってないのに話すとか結構勇気いる…!
コンコン
「……ご飯らしいよ」
部屋の中では弟と友達がいた。
そう、友達、が……
「裕也の姉さん?
俺、天野 茅っていいます、」
ああ、私はおかしくなったみたい。
とうとうか。
中学3年生に見惚れてしまった。