優の言葉に黙ったまま家まで帰ってきた、優の勘が鋭い方だと思ってるからこそ言葉が重かった。
俺自身も嫌な予感がする。
でもこのままにできない・・・
どうしたら?

「メールしてみっか?」

優の言葉に顔を上げる。

「嫌な感じはすっけど竜也は気になって仕方ないんだろ?俺も実際気になる事ばかりで、このまま知らん顔するのも難しい。ただこの件絡むんなら当分俺と行動は共にしろ。寝泊りも一緒だ俺に黙って行動するなよ。」

その顔は真剣だった。
優は俺よりもはるかに賢い一緒に居てくれれば俺だって心強い。

「分かった。」

「じゃあメールしてみろよ。」

携帯を取り出してメール画面を出す。

『昨日刺したのはお前か?』

だけを優と相談して送った。
返信はすぐ来た。

『私じゃありません。』

『じゃあ誰だ?』

『それは分かりません。』

『お前は誰なんだよ』

『それは今答えられません。』

『いつになったら答えられるんだ?』

『それは近いうちに。』

「くそこいつ何なんだよ!」

隣で携帯を覗いている優が苛立ったように言う。

「何て送ればいい?」

次なんてメールを送ればいいのか分からなくなって優に聞いてみた。

「なんか聞いたところではぐらかされて終わりだよな・・・」

優も黙ってしまった。
二人で携帯画面を見るだけで時間がたつ。

ピピピ

携帯が鳴りメールを受信。
メールを開くと。

『このままだと話が進みませんね。今窓の外を見てもらえますか?』

優と顔を見合わせ立ち上がり窓に近寄ってカーテンと窓を開け二階から外を見渡した。