次の日優は昼過ぎに来た。
学校も行く気がしないかった。

「誰なんだろうな・・・竜也は全然わかんねーんだろ?」

「まったくわかんねー。」

「まぁ行くしかないか・・・」

「だな・・・」

「竜也大丈夫か?何か・・・」

「あぁ大丈夫だ、優もいるしな。俺に来いって言ってるし。」

「二人なら大丈夫か。」

「逆に優悪いな・・・迷惑かけて。」

「いや俺はいいよ。どうせ暇だしな~。」

「なら良かった。」

実際行くのも怖い、何があるのか分からない、ただ行かなきゃいけない。

「九時までなげーな。」

「あぁ。」

あまり会話もないまま九時前に着くようにと家をでた。
その道は懐かしい蘭を学校まで迎えに行って、俺の家に向かう道を今蘭がいないのに歩いている。
三ヶ月振りだ。
なんだかくすんで見えた。
笑いながら歩いた道を今こんな気持ちで歩くだなんてあの時考えもしなかった。
あの時に戻れるなら・・・
急に苦しくなってきた。

「大丈夫か?」

「あぁ大丈夫だ。」

なんとなく会話がなく時間よりも三十分早く校門前に着いた。
人通りは全くって程ない。

「本当にそのメールの奴来るのかな?」

「わかんねーな。」

校門前に腰を下ろして二人でタバコを出した。

吸殻が何本か地面に落ち会話がないまま気がつけば九時過ぎていた。

「こねーかもな。」

と言うと優がタバコに火を付けた。
それに習うようにタバコを取り出して火を付けたと同時ぐらいに正面の道をこちらに歩いてくる人影が目に入った。
道は暗く男か女かも分からない。

「あいつかな?」

優の言葉に黙ったまま頭を傾けた。
まだ分からない。