「まずは近藤さんに会ってもらう。
話はそこからだ。」
「はい、分かりました。
ところで私の荷物、
どこにありますか?」
「あぁ、ここだ。」
土方さんが智咲の荷物を出す。
智咲は少し荷物の中を探り、
「ああ、良かった。
予備持ってきておいて良かったぁ。」
「何がですか?」
「精神安定剤です。」
「「せいしんあんてぇざい?」」
二人は声を揃えて言う。
声そろう事が多いなと
思いながら智咲は説明する。
「わたし、心の病なんです。
これないと、心が壊れちゃうんですよ。」
智咲は、悲しく笑う。
「まぁ、これさえ飲んでいれば
体には支障なく、正常に過ごせます。」
「そうなんですか・・・」
「まぁとりあえず、近藤さんに会いに行こう。」
土方がこの空気を払いのけようと、
別の話題をだす。
「分かりました。」