「寒いー!!」
「ひゃあああ!?」

私に向かって、飛び跳ねた。
体制が崩れて倒れた私の上に、ネコが乗っている。

か、顔っ!近い!!

「南智……」

ネコの吐息が私の耳にかかり、思わず顔が赤くなる。

少し体制を立て直して、顔を上げたネコ。
濡れた瞳で、私の顔をじっと見つめる。

な、なに……??


ネコが何か言おうと口を開いた瞬間、


ぎゅるるるる……


何の、音?
私じゃない、はず。

「ネコ、もしかして」