今更、やっと状況を理解した私。


その瞬間、一気に顔が赤くなっていくのを感じる。


クラス全員の視線から逃げるように、とりあえず急いで席に着こうとした。



ばさばさばさッ。



「うわーー!!」



あまりにも慌てすぎたせいか、手が机の上に積まれた教科書に当たってしまった。


私の手によって机上から追い出された沢山の教科書たち。


それらは、もちろん重力に逆らえるはずもなく、たちまち床へ落ちていく。



「うわわわわ…!!」



うわ、やっちゃった!!


よりによって、こんな時に!!


自分が起立していることも忘れて、落ちていく教科書に手を伸ばして拾おうとする。


そんな様子がおかしいらしく、クラスのみんながまた笑い出した。


は、はずかしい!!