四散する肉体。

飛び散る肉片と鮮血。

決して美しい死に様とはいえない。

だが、これでやっと榛原は解放された。

その忌まわしい肉体からも、寄生虫に最期まで翻弄された運命からも…。

「榛原…」

小さく呟く鬼島。

しかし感傷に浸っている時間はない。

「鬼島さん!」

ヘリの中から純が叫ぶ。

そう、もう残された時間は少ないのだ。