ハンヴィーでは傷ついた足の手当てを受ける颯太と理子達が待っていた。

「鬼島さん達大丈夫でしょうか…」

ハンヴィーに常備していた包帯を、颯太の左足の傷に巻く理子。

弾は幸い貫通していた。

しっかりと消毒して傷口を保護しておけば、とりあえず応急処置としては十分だろう。

そうしていると。

「あ、戻ってきた!」

奏が鬼島達の姿を見とめて指差す。

歩いてくる鬼島達。

その中に淡い色の髪の女性の姿を見つけ、颯太と理子は思わず声を上げた。

「あの時の占い師の女!」

「深幸さん!」

そして今度は颯太と理子が顔を見合わせる。

「颯太さん、深幸さんの事知ってるんですか?」

「理子ちゃんこそ」