たしかに裕也の言う通りである。
小学校から高校までの学生生活の8割を無言で過ごしあとの2割ほどは授業で当てられたときと裕也としか会話をしたことがない。
女の子とまともに会話したこともない僕がお目当ての女の子を見つけるなんてとんでもなかった。
「武志もそろそろ彼女つくらなアカンで」 
「....彼女ねぇ」
僕はそう呟いて裕也の話をいつもそらしていた。