夕方学校から帰宅し荷物をまとめてみた。
学校の鞄に財布と着替え...おお事ように用意をしてみたが数分で終わってしまった。
明日にはここを出発するんだ。
いろんな思い出よりもただ今まで生きてきたと言う思い出しか浮かばない部屋。
恐怖と言う感情から不安への感情が出てきた。
親戚とは言えこんな無感情な僕を迎え入れてくれるのだろうか...
たぶん僕がこんな環境で育っていたなんて思いもしらないんだろうな...
布団に入りそんな思いを浮かべながら天井を眺めているとクラスのみんなの顔が」浮かんできた。
なんの思い出もなかった学校生活だった。独り机に座って時間が経つのを待っていた。
ゲームの話や恋愛の話。そんな物に僕はなんの興味もなかった。
ただみんなのように笑いたかった。はしゃいだり泣いたり怒ったり、ただ普通の生活がしたかった。
そう思うと胸が熱くなり目から涙が零れ落ちてきた。
僕も泣くことができるんだ。次は嬉しくて次々に涙があふれ出てきた。
嬉しくて悲しくてなにがなんだかわからない気持ちになった。