「はぁ…はぁ…」


ずいぶん恵の息があがっていた


どう考えてもこの状況は恵の不利だった



今にでも一斉に取り押さえようと隙を拓達みなが待ち構えてる



「………降参するよ」



恵の手からポロリとナイフが落ち、床に刺さった



「……俊、一つ聞きたいんだけど」



恵はものの抜け殻になった感じだった


最初の頃の印象とは全く違う感じ……



雰囲気も、なにもかも………