そのまま頭をぶつけた部屋に引きずり込まれた



私は声にならない声を出し足を思いきりバタつかせた



「しー!!静かにしろよ」



聞き覚えのある声に抵抗をやめる



口元におおわれた手がゆっくり外された



もしかして……もしかして……



「驚かせちまってゴメンな。奈津が無事でホント良かったよ」



薄暗い部屋に微かに挿し入る光りにその顔が浮かび上がる