「いったい誰が………」



元樹が握りこぶしを地面に叩きつけた



「恵さんは何か覚えてますか?」



奈津がまだとまらない血をゆっくりと拭いさりながら聞いた



「わたし…コーヒー持ってきて…お喋りしてて…そしたら眠くなっちゃって……後は覚えてないんだよね……」



なんで犯人は恵の体をこんなに傷だらけにしたのだろうか……



「あっ……俊は?俊はどこです?」


奈津が辺りをキョロキョロ見渡した