その言葉が重く心にのし掛かる。




｢もう一度よく考えてちゃんと話なさい。じゃあ、私は先に行くから。｣





美和は席を立ち、千花ちゃんはどうすればいいのかオロオロしている。





｢蜜姫さん………。｣


｢千花ちゃん。｣


｢はい?｣


｢美和が言った事全部当たってるの。若王子さんに告白されて私は逃げた。｣





返事もせず、それを頭から消そうとさえ思っていた。





一生懸命気持ちをぶつけてくれてるのも知ってて、自分勝手にからかってるんだろうなと思い込んであしらったりもした。





｢蜜姫さん。｣


｢ん?｣


｢若王子さんってどんな人なんですか?｣


｢……ものっすごい優男。でも、思いやりあって、先を読んでて……エスコートだって完璧で相手をちゃんと見てくれる。｣


｢蜜姫さんって若王子さんの事好きなんですね。｣


｢はぁ?どうしてそうなるのよ。｣

｢私はどんな人か聞いただけなのに、蜜姫さんは若王子さんのいい所しか言わないじゃないですか。普通どうでもいい人なら嫌いな所が一つぐらいは出ると思うんですけど、ないでしょ?｣