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次の日は、蒼真がまた迎えに来た。
茉里は既に家を出た後だったから、お母さんのニヤニヤした笑顔に見送られながら学校に向かう。
「………ねぇ」
「ん?」
「………この手はなに?」
あたしは、視線を落として、繋がれた手を見つめる。
「別に」
「なら離して」
「イヤだね」
「…………」
はぁ、とため息をついた。
何だかどうでもよくなってきた。
「今日も昼屋上な」
「………」
「返事は」
「……わかったわよ」
ギロリと睨まれたので、あたしは渋々頷いた。
正直、屋上まで行くのは面倒なのだ。
「恵里ちゃーん!!」
背中に声が飛んできて肩越しに振り替えると亜理砂の姿があった。