「皆、同罪だよ?君たちに亜理砂ちゃんを痛め付ける権限があると思う?」
名前と顔、性格、その人を構成する要素は個人で違うけれど、同じ種族であるんだ。
「自分が同じ目に合ったらどう?俺だったらイヤだね」
自分がイヤだと思うのに、他の人にしようとも思わないけど。
「ねぇ、」
那祁は、四人に目を向ける。
「亜理砂ちゃんが、君たちに何かした?」
「…………」
四人は答えない。
「なにもしてないのに虐めたの?」
「…………その子がいけないのよ」
「ん?」
四人の中で一番派手な子が亜理砂を睨み付けながら喚いた。
「あたしの男とるから!」
「!?」
「気にくわなかったの!!」
亜理砂は、目を見開く。
何言っているのか分からない、そんな目だった。