お母さんの温もり……温かい。
自然とお母さんの背中にしがみつく。
暫くお互い無言で抱き合っていると、ギシリと床が鳴る音がした。


確認程度に見てみると、こちらの様子を伺っている。
ドクリと心臓が緊張する。
お母さんにしがみつく手に力が入るのがわかる。


お母さんもあたしの小さな異変に背中を撫でてくれた。


『……………』

『……………』


茉里は、何も言わずにただあたしを見ている。
茉里がやつれているような気がするのだけど何かあったのだろうか。
肌も真っ白くなり、目の下に隈がくっきりうかびあがって頬も痩けていて。


茉里は、チラッとあたしの後ろにいる蒼馬と那祁に目を向ける。
そして、二人に向かって一礼して、次に那祁に深々と頭を下げていた。