（…………蒼馬、）


あたしは、ボタンを押して別の番号を呼び出した。
呼び出し音を耳に、あたしは焦りを露にする。


………出て。


しかし、思い虚しく呼び出し音は、留守番サービスに変わってしまった。


「………どうしよう、」


あたしは、今この状態だ。
でもこのままじゃ蒼馬は……否、不安な訳じゃない。だけど、


「っ那祁、廉……」


二人なら何とかしてくれるかもしれない。直ぐに二人の番号を呼び出して、那祁に電話する。


『もしもーし、恵里ちゃんどした？』


那祁は、すぐに出てくれた。


「そ、蒼馬は？」

『保健室……て、え？恵里ちゃんが呼び出したんでしょ？』

「違うわ！あたしじゃない」

『………どういうこと？』