わたしたちはしばらく言い合っていた(というよりわたしが一方的に怒っていた)が、だんだん落ち着いてきて、わたしは気を鎮めるように大きく息を吐き出した。



「落ち着いた?」

彼の問いにわたしは小さく頷く。

「そっか」
そう言って微笑む彼の表情は少し硬かった。


「?」

ひきつった笑顔に疑問を感じたけれど、あまり物事を深く考えないわたしは、彼の強ばった表現に気付きつつも気には留めず、冷めきったミルクティーをすすった。


しばらくソワソワと落ち着きがなかった彼だったが、やがて真面目な顔をしてわたしに向き直った。








「早紀、もう一度言うよ」



「結婚しよう。」



「……返事は?」
















「……はい。」
















『きみの未来図』
fin.